企業情報

社長ごあいさつ

代表取締役社長 森田 俊一

トップメッセージ

株主の皆様へ

平素は、格別のご厚情を賜り、心から厚くお礼申しあげます。
さて、2024年度(2024年4月1日~2025年3月31日)が終了いたしましたので、当社の事業の概況につきまして、ご報告申しあげます。

2025年6月

株式会社中山製鋼所
代表取締役社長 内藤 伸彦

事業の概況
当連結会計年度の我が国の経済は、企業の設備投資や公的需要の増加から回復傾向にはあるものの、物価上昇が下押し要因となったことで民間消費が低調であったことから成長率はほぼ横ばいにとどまりました。
当社グループの主力事業である鉄鋼業界におきましては、資材高騰や人手不足に伴う工期の遅れなどにより建設・製造業向けの国内需要が低位に推移したことに加え、安価な輸入材流入の影響により鋼材販売数量、販売価格がともに下落をしました。またそれに加え労務費、物流コストやエネルギー価格が増加するなど、収益環境は厳しさを増すこととなりました。

〔鉄鋼事業〕
鉄鋼事業につきましては、昨年度の設備トラブルが解消し、安定した操業を継続したことにより製造コストは改善しましたが、鋼材販売数量の減少と販売価格の下落に加え、固定費の増加や在庫影響などにより減益となりました。
これらの結果、売上高は前期比149億97百万円減収の1,666億47百万円、経常利益は39億28百万円減益の78億24百万円となりました。

〔エンジニアリング事業・不動産事業〕
エンジニアリング事業につきましては、海洋部門の売上減などにより、売上高は前期比1億71百万円減収の18億86百万円、経常利益は37百万円減益の36百万円となりました。
不動産事業につきましては、賃貸収入を中心に安定した収益を確保し、売上高は45百万円減収の13億92百万円、経常利益は9百万円減益の6億96百万円となりました。

以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高は前期比151億16百万円減収の1,693億29百万円、営業利益は38億90百万円減益の84億36百万円、経常利益は41億24百万円減益の81億19百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は32億8百万円減益の56億95百万円となりました。
当事業年度の単独決算につきましては、売上高は前期比145億90百万円減収の1,325億9百万円となり、営業利益は39億49百万円減益の69億51百万円、経常利益は41億70百万円減益の67億86百万円、当期純利益は32億73百万円減益の48億47百万円となりました。

今後の見通し
今後の見通しにつきましては、米国の関税をはじめとする国際的な保護貿易政策や中国製品の安値流入拡大懸念などにより不透明感が強く、労務費、物流費など諸コストが上昇するなか、人手不足や資材高騰に伴う工事の見直しにより中小建築案件の需要回復が見込めないことから、厳しい環境が継続するものと思われます。
このような環境下、2025年5月9日に公表しました「中山製鋼所グループの長期ビジョン実現に向けた長期計画の策定と新電気炉投資に関するお知らせ」の通り、当社は長期計画の実現に向けて取り組んでいくとともに、同日併せて公表しました「日本製鉄株式会社との合弁会社設立及び業務提携に向けた基本合意書締結のお知らせ」の通り、日本製鉄との合弁会社設立と業務提携に向けて協議を進めてまいります。カーボンニュートラルへの意識が高まるなか、電気炉の生産能力増強や電気炉材の適用拡大を推し進めることで基盤作りを行い、高付加価値製品の拡販、加工能力の増強など諸施策を着実に実行し、収益性の向上を図ってまいります。

株主の皆様におかれましては、以上の諸事象をご賢察のうえ、今後ともなにとぞご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申しあげます。