横浜国立大学名誉教授　宮脇 昭先生の講演会を開催　2005年9月1日

当社は、平成17年6月、「中山グリーンプロジェクト」を発足し、将来の中山製鋼所を緑豊かな都市型製鉄所にするための活動を開始しました。

このプロジェクトを強力に展開していくためのキックオフとして、平成17年9月1日（木）、横浜国立大学名誉教授、財団法人国際生態学センター研究所長で、「日本一多くの木を植えた男」と呼ばれています世界的植物学者の宮脇　昭先生をお迎えして『いのちの森つくり』と題した講演会を当社7階大ホールにて開催いたしました。

《ご講演要旨》

戦後、日本は、鉄やセメントや石油化学製品などのいわば死んだ材料を使い、規格品づくりを発展させてきました。そして、画一的な自然の開発、都市・産業立地づくりが急速に進められてきた結果、自然は荒廃し続け、地震や台風などの自然災害に弱い日本の森をつくってきたのではないでしょうか。空気の浄化機能や水質保全機能、災害防止機能、地球温暖化防止機能を持つかけがえのない森が、私たちのそばからなくなっています。

人間の世界も同様で、規格品ばかりをつくってきました。規格品ではなく、その人の能力を引き出し、多様な社会でそれぞれの力を発揮させることが大切です。木と同じで、頭を切らず、伸ばすことを考えなければなりません。

そろそろ本物志向の時代であります。最近、緑化という言葉が流行していますが、緑に化かす緑化ではなく、本物のいのちの森をつくることが必要です。その土地本来のふるさとの木を植え、互いの木を「競争」「我慢」「共生」させながら、ほんのわずかな場所でもできる、いのちの森をつくっていただきたいと思います。

中山製鋼所においては、今後とも都市型製鉄所として生きていくために、厳しい条件の中でも耐えて長生きする本物のいのちの森をぜひつくっていただきたい。

『いのちの森つくり・中山製鋼所から世界へ』

皆さんが主役になり実行していただきたいと思います。

宮脇先生		構内を見学中の宮脇先生		構内を見学中の宮脇先生

以上