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大河内記念技術賞を受賞 2004年2月23日

中山製鋼所は、「超微細粒熱延鋼板の製造を可能とした偏芯異径片駆動圧延設備の開発」で、第50回(平成15年度)大河内記念技術賞を受賞することになりました。受賞者は、当社代表取締役社長 神崎昌久ら5名で、平成16年3月9日に学士会館(東京都千代田区)にて贈賞式がおこなわれます。

今回の受賞は、新世代の鉄鋼材料ともいわれる超微細粒鋼の製造設備として、共同受賞者である川崎重工業株式会社殿と共に開発した技術が高く評価されたものです。

中山製鋼所では、本開発設備にて製造される微細粒熱延鋼板(商品名:NFG)の販売を平成13年12月よりおこなっております。

 大河内賞は、理化学研究所の所長であられた大河内正敏博士(1878〜1952)の学会・産業界への多大の功績を記念し、毎年、生産工学・生産技術の研究開発および高度生産方式の実績などに関する顕著な功績に対し、財団法人大河内記念会(理事長 吉川弘之氏)より贈呈される権威のある賞です。

本技術の特徴は、以下のとおりです。

受賞業績:「超微細粒熱延鋼板の製造を可能とした偏芯異径片駆動圧延設備の開発」

【開発の背景】
鉄鋼材料の結晶粒を微細化すると強度が向上することはよく知られています。本開発は超微細粒熱延鋼板の製造を目的に、圧延設備の開発に取り組んだものです。

【技術の特徴】
偏芯異径片駆動圧延設備の開発により、従来不可能であった大圧下連続圧延を可能にし、スタンド間の大流量整流冷却設備の開発により急速冷却に成功しました。この結果、極めて微細な平均結晶粒径3μmという鋼板の製造に世界で初めて成功し、営業生産にいたっております。

開発技術は、
・鋼板の形状制御を可能とした偏芯・異径・片駆動・圧延設備の開発
・新しいロール材質と潤滑剤の開発
・大流量整流による強冷却設備と水切り技術の開発
などです。これにより、合金元素を削減しながら高強度鋼の製造が可能になり、溶接性・靭性・耐久性・加工性の向上なども達成しました。

【将来性】
合金元素の削減と鋼材使用原単位の低減による省資源、リサイクル性の向上、自動車などの軽量化による燃費向上と炭酸ガス排出量の削減など、地球環境問題への寄与とともに、多くの産業への貢献が見込まれております。

 

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以上

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