株式会社 中山製鋼所 - NAKAYAMA STEEL WORKS, LTD.
中山製鋼所ホームページ / ニュース
総合ニュース  

転炉新溶解法導入に伴なう鉄源生産構造の変更について 2002年8月19日

当社は、本年3月に鉄鋼事業の抜本的な構造改革による安定した収益基盤の確立を意図した「新中期経営計画(平成14年度〜17年度)」を発表しました。具体的な内容といたしましては、第1高炉、第2高炉、焼結工場、転炉工場を休止し、鉄源生産体制としては電気炉のみとし、不足分は、新日本製鐵(株)殿および(株)神戸製鋼所殿より鋼片を購入し、現状の販売体制を維持することにしておりました。一方、ユーザー対応等で検討しておりました冷鉄源溶解法に関しましては、その後、検討を重ねて参りましたが、当社独自の方法(転炉を活用した新溶解法)で鋼片を生産することが可能となり、納期、品質面での顧客ニーズに十分対応することができるようになりましたのでお知らせいたします。


    1. 転炉は改造せず、現行設備をそのまま活用した当社独自の転炉溶解法(中山式転炉溶解法:NSR=NAKAYAMA SCRAP REFINING PROCESS)による生産を平成14年10月より開始する。

    (1) 新溶解法導入の目的は、小ロット受注対応、個別ユーザー要求鋼種の生産対応、新商品開発の推進である。
    (2) この生産開始により、自社粗鋼の生産比率は40%程度となる。よって、不足分の鋼片は、引き続き 新日本製鐵(株)殿、(株)神戸製鋼所殿より購入する。
    (3) 主原料は屑鉄となるが、屑鉄を溶解し、上部の副原料投入設備より炭素分を投入し、溶銑生産を行い、同じ転炉で脱炭を行うため、従来の高転炉鋼並みの鋼片の生産が可能である。
    (4) 転炉の生産体制としては、これまで通り転炉2基で、1炉整備 1炉稼動体制とする。
    (5) 構造改革に伴なう要員合理化については、この稼動に伴なう必要要員を残して実施したため ▲350名程度となった。

    2. 転炉新溶解法導入に伴なう収益面の影響については、既存設備をほとんど改造せず活用することや、副生ガスにより自家発電が増大できること等で、コスト面ではほとんど変わらない。それ以上に、ユーザーへの納期対応やユーザーニーズにマッチした商品作りを継続できることで、販売面での効果は非常に大きい。

    以上

NSRビレット鋳造プロセス フロー図 (PDF 57KB)

< 戻 る

   
All rights reserved, Copyright© 2000-2014 NAKAYAMA STEEL WORKS, LTD.