株主・投資家の皆様へ

トップメッセージ

代表取締役社長 箱守 一昭

株主の皆様へ

 平素は、格別のご厚情を賜り、心から厚くお礼申しあげます。
 さて、2020年度(2020年4月1日~2021年3月31日)が終了いたしましたので、当社の事業の概況につきまして、ご報告申しあげます。

2021年6月

株式会社中山製鋼所
代表取締役社長 箱守 一昭

事業の概況

 当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、企業収益は急激に悪化するなかで、様々な政策効果により一部には持ち直しの動きがみられるものの、年明けに再び緊急事態宣言が発出されるなど収束が見通せない状況が継続しており、経営環境は依然として予断を許さない状況で推移いたしました。
 当社グループの主力事業である鉄鋼業界におきましても、同感染症拡大の影響などから、国内鉄鋼需要は建築向けの低迷に加え、製造業向けについても下期では一部で回復いたしましたが、上期の落ち込みが大きく、前年度に比べ大きく減少いたしました。また、主原料であるスクラップ価格が国際市況に連動し大幅に高騰するなど、経営環境は厳しい状況が続きました。
 このような状況のもと、当社グループは、中期経営計画(2019~2021年度)の方針に沿って、当社グループの協働施策を推進するとともに、電気炉合理化投資を計画どおり完了させ、生産能力の向上を図ってまいりました。また、先行きが見通し難い状況下で製販が一体となってマーケットの変化にも柔軟に対応してまいりました。

〔鉄鋼事業〕
 鉄鋼事業につきましては、鋼材販売数量の減少や鋼材販売価格の下落により、売上高は減収となりました。収益面では、操業努力によるコスト削減に努めましたが、特に下期において主原料価格の高騰により鋼材スプレッドが大幅に悪化したため減益となりました。これらの結果、売上高は前連結会計年度に比べ、228億71百万円減収の1,108億68百万円、経常利益は21億82百万円減益の22億27百万円となりました。

〔エンジニアリング事業・不動産事業〕
 エンジニアリング事業につきましては、鋳機部門においてロール受注が増加したものの、建設部門の受注減が大きく、減収減益となり、売上高は前連結会計年度に比べ、1億5百万円減収の15億68百万円、経常損益は57百万円減益の29百万円の損失となりました。
 不動産事業につきましては、賃貸収入を中心に安定した収益を確保し、増収増益となり、売上高は前連結会計年度に比べ、7百万円増収の8億37百万円、経常利益は65百万円増益の5億60百万円となりました。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ、229億70百万円減収の1,132億75百万円、営業利益は21億68百万円減益の23億55百万円、経常利益は17億74百万円減益の26億65百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は5億54百万円減益の23億59百万円となりました。
 当事業年度の単独決算につきましては、売上高は、前事業年度に比べ201億88百万円減収の757億90百万円となり、営業損益は29億19百万円減益の11億70百万円の損失、経常損益は23億76百万円減益の2億32百万円の損失、当期純利益は9億円減益の5億96百万円となりました。

今後の見通し

 今後のわが国経済の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の影響が続くなかで三度目となる緊急事態宣言が発出されるなど、依然として厳しい状況が続いております。
 当社グループを取り巻く環境につきましては、国内鋼材需要は建築向けでは中小案件の低迷が続くものと予想されますが、製造業向けでは一部で回復基調が続くものと期待されます。国内鋼材市況も、中国をはじめとする海外市況の上伸を背景に上昇することが想定される一方で、スクラップなど主原料価格の高騰が懸念されます。
 このような経営環境のもとで、当社グループは2020年度に完了いたしました電気炉合理化投資効果を発揮するとともに、製品や原料の環境変化に柔軟に対応するとともに、加工ビジネスの強化対策の検討も進めてまいります。

 また、当社は中部鋼鈑株式会社との間で、両社の競争力強化と両社の重点課題に取り組むための協働関係の構築につき合意し、2021年4月27日に包括的業務提携契約を締結いたしました。将来的な国内鉄鋼需要の減少や国際的な競争激化に対応していくために、製造品種が鋼板中心である両社が協力して提携策を実行し相互にメリットを得ることを狙いとするもので、特に、地球温暖化対策の観点から将来的に拡大が予想される電気炉鉄源での連携に取り組んでまいります。具体的には、当社が電気炉特性を活かした厚板の製造の一部を中部鋼鈑株式会社に委託することや、現在、中部鋼鈑株式会社に製造委託しているスラブの鋼種や数量の拡大を図ってまいります。そのほか、原材料調達や製品物流面での相互協力など多岐にわたって提携検討を行ってまいります。さらに、電気炉メーカーとして「脱炭素社会」、「循環型社会」に貢献すべく、両社の重点課題に取り組むための協働関係の構築につき合意し、中部鋼鈑株式会社の電気炉更新計画への当社の協力やカーボンニュートラルに向けた協働など環境面でのSDGsへの取り組みを両社で進めてまいります。

 株主の皆様におかれましては、以上の諸事情をご賢察のうえ、今後とも何卒ご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申しあげます。