リーダー対談
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中山らしい育成と働き方

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01
先納 睦 営業本部 営業部
出荷統括室長 -
02
田中 悦子 総務人事部
労政室長
社員の個性に合わせて成長機会を増やす

田中
当社では将来に向けた会社の変革に取り組んでいますが、人材に関する課題は大きく2つあります。一つは人材の確保で、労働人口の減少や鉄鋼業界の魅力伝達不足、また、交代勤務など働き方の要因から、人材の確保が難しい状況にあります。もう一つが育成の問題です。2013年から3カ年の事業再生期に人員のスリム化を行っており、それ以降、限られた人員で業務遂行が精いっぱいである状況や会社として十分に育成を行う機会を与えていない状況であることから、人材育成の体制ももっと強化すべきであると認識しています。
こういった課題に対応するため、2022年4月の中山三星建材との合併を機に、2023年度に新人事評価制度を策定しました。これは、人材育成に重きを置く新たな評価軸を入れたもので、2024年4月から運用を開始しています。また、人材不足に対しては多様な人材の活用、確保を進めており、定年年齢を65歳まで延長し、外国籍人材の採用強化等も進めています。さらに、2023年6月に女性取締役が選任されましたが、これに続く女性管理職を育成するための社員向け講演会などを実施しています。

先納
現場でも人材育成の課題を感じます。出荷統括室は、2022年1月に出荷体制の強化を図るため、出荷業務の外部委託をやめ、自社業務としました。そのことから、毎年新入社員が配属されますが、出荷業務を遂行するにあたり、製品になるまでの製造工程や出荷作業等の現場の知識がないとお客様のニーズに沿えないケースなどもあり、ここをどのように習得させるかが課題としてあります。普段はデスクワークが中心ですが、実際に現場で作業を見てみないと理解ができないことも多くあり、私の入社当時は、女性が現場に行くことがほぼなかったのですが、自分から現場に行って見て、聞くことで早く解決策が見いだせるようになってからは仕事が面白くなり、仕事の幅も広がり大きく成長できた経験があります。そこで、各製造・物流部門に協力してもらい、新入社員が配属された他部署と合同で品質、工程、安全面を学ぶ研修を実施しています。他部署のメンバーと一緒に教育を受けることで新人同士の横のつながりもでき、とても良い効果が出ています。
当室の人員構成は女性5名男性2名ですが、私が常に気を付けているのは男女の区別をしないことです。同じスタッフとして入社時から同じ立ち位置にいるのに、男性だから女性だからと区別して育成や業務の振り分けを行うと、固定観念を植え付けてしまい成長を止めてしまうことになると私は思います。もちろん体力や腕力などの差はありますが、それも含めて個性と捉え、室員一人ひとりの個性に応じた成長のチャンスをつくり、個々のモチベーションを保てる声掛けをするように努力しています。当室では業務上、構内に入ることもあり、そうすることで自然と現場や他部署とのつながりが生まれます。そのつながりを大切に、自ら成長していける人に育ってもらいたいです。
中山のやさしさ、温かさは必ず伝承していきたい

田中
総務人事部でも教育の拡充が急務だと思って取り組んでいます。横のつながりが大変重要で、自分の業務だけで手いっぱいになり、会社全体の事業のつながりが見えない社員は成長が鈍化する側面があります。管理職を自ら志望する社員が限られている要因の一つは、そこかもしれません。男女問わず、多様な人材から次世代の経営を担う人が育ってもらいたいので、部門の垣根を越えた交流を深める施策を計画していきたいと考えています。また、女性に管理職になってもらうためにも、時短勤務制度のさらなる柔軟化、制度拡充も実行していきたいです。

先納
当室の女性が、出産、子育てなどでライフステージが変化するときには、私自身の経験も活かして両立できるようにしっかりサポートしていきたいと思います。一人で両立させることは難しく、私も、上司の温かい言葉がなかったら今の私はないという経験があるので、そういう中山のやさしさ、温かさは必ず「中山らしさ」として伝承していきたいです。

田中
経営トップも社員のコミュニケーションが一番大事だという会社なので、チームワークとアットホームな雰囲気をずっと大事にしていきたいですね。