価値創造・成長戦略

長期計画の概要

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2033長期計画達成に向けたスローガン

新電気炉プロジェクトを基軸とした新たな成長ステージへ

  • 国内の電気炉薄厚板で確固たる存在感を確立する
  • 循環型社会の中でユーザーニーズに応じた中山らしさを追求する
  • 新生中山製鋼所のスタートに向けての三段ロケット(第1~3フェーズ)の点火

当社は2019年に創業100周年を迎えましたが、さらに100年先も躍動し続けるグループを目指し、2022年5月に2030年のありたい姿・目指す企業像として「中山製鋼所グループ2030長期ビジョン」を策定しました。その中で、グループ一体での付加価値向上やカーボンニュートラル・循環型社会の実現に向けた取り組み強化を図っていくため、電気炉鋼材の適用拡大、加工戦略の推進に加え、抜本的な生産能力の増強策として、新電気炉投資を検討してきました。
そして、2025年5月、日本製鉄株式会社との合弁会社設立および業務提携に向けた基本合意書締結に至り、新電気炉の投資を決定しました。両社が出資する合弁会社は、船町工場内に電気炉設備を新設し、当社が設備を賃借して電気炉操業を行っていくこととし、これを中核とする「中山製鋼所グループ2033長期計画(2025~2033年度)」を策定しました。

中山製鋼所グループ2033長期計画(2025~2033年度)

第3次中期経営計画 振り返り

当社グループは、2030長期ビジョンの実現に向けて、そのスタートとなる3年間の中期経営計画(2022年度~2024年度)を進めてきました。定性的な目標については5つの重点方針を掲げ、取り組んできました。定量目標として経常利益100億円、ROE7.0%、配当性向の目安30%、ネットD/Eレシオ0.1倍程度を掲げて取り組みました。最終年度の2024年度の経常利益は81億円となりましたが、3年平均では112億円となり、目標100億円を超えました。ROEは2024年度5.4%と前年より低下しましたが、3年平均では8.5%と目標7.0%を上回りました。ネットD/Eレシオはマイナスを維持しています。配当性向は2024年度38.0%と目安の30%を大きく上回りました。

5つの重点方針の振り返りと評価
重点方針 評価 施策 主な進捗状況
重点方針 1
“中山らしさ”の追求、
グループ一体での付加価値向上による連結収益最大化
グループ一体での加工分野の強化 建材合併効果の発揮、三泉シヤーの構内移転完了
高付加価値製品の拡販、サプライチェーン拡大 電炉材拡販(製品開発)高耐食メッキ、低CO2材など
地域密着営業の強化推進 中山通商M&A (九州) や新設中継地着手(北関東戦略)
重点方針 2
カーボンニュートラル・
循環型社会の実現に
向けた取り組み強化
5万トン/月の電気炉生産体制の確立 設備事故対応、スクラップ在庫適正化で操業指標改善
スクラップの集荷対策、鉄源多様化 スクラップ予約システム開始、海納集荷体制の構築
電気炉生産能力増強策の詳細検討 新製鋼検討グループによる詳細検討を継続
サステナビリティへの取り組み推進 GXリーグや環境配慮型電気炉WGへの参加、CDP(気候変動)においてAリスト獲得、GHG第三者検証など
重点方針 3
中部鋼鈑株式会社との業務提携の推進
中部鋼鈑からのスラブ供給、中部鋼鈑への厚板生産委託 新電気炉立ち上げの後ろ倒しもあり遅れ
重点方針 4
経営基盤の強化
生産設備の新陳代謝や遊休設備の解体撤去の促進 跡地活用に向けて計画通り遊休設備の解体を完了
DXへの取り組み ワークフローシステムの導入、RPA適用拡大、生産ラインでのAI活用による省エネ化へのトライなど
重点方針 5
ステークホルダーに貢献する取り組み強化
ガバナンス体制の強化~監査等委員会設置会社への移行 監査等委員会設置会社へ移行、女性役員登用、株式報酬制度・委任型執行役員制度の導入など
業績に見合った安定的な株主還元、情報開示の充実 連結配当性向30%以上の継続
働き方改革によるワークライフバランスの充実など 福利厚生施設の充実、有給休暇取得率目標達成、健康経営優良法人認定継続(5年連続)など

定量目標の達成状況(連結)

経常利益/ROS
経常利益/ROS
純資産/自己資本比率
純資産/自己資本比率
ROE/配当性向
ROE/配当性向
現預金/有利子負債/ネット有利子負債
現預金/有利子負債/ネット有利子負債

現状認識

当社グループは、高炉・転炉の技術も持ち合わせた電気炉鋼材を生産できる限られたメーカーの一つです。2002年に高炉・転炉を休止し、現在は電気炉で生産した鉄源と外部から調達した鉄源により鋼材やその加工品を生産・販売してきましたが、老朽化が進む既設電気炉を休止し、新電気炉を建設して生産能力を大幅に増強することで、今後の電気炉鋼材の需要増に応えたいと考えています。さらに、外部調達の鉄源から自社鉄源に置き換えることにより、CO2排出量を大幅に削減するだけでなく、当社グループの課題である収益性も大幅に改善できると見込んでいます。

現状認識

長期計画の目標(2030年度および2033年度)

主なKPI(財務)
主なKPI(財務)
  1. ※ 新電気炉完成後の収益、キャッシュ・フローの状況を踏まえ株主還元の強化を検討
主なKPI(非財務)
主なKPI(非財務)
重点方針 1
カーボンニュートラル・
循環型社会の実現への貢献
  • 新電気炉の稼働により、2030年度CO2排出量を2013年度比46%削減、2050年度にカーボンニュートラルを目指す。
重点方針 2
収益構造の改善、
製品ポートフォリオの改革
  • 自社鉄源比率の向上、省エネルギーや歩留り改善などコスト競争力を強化し、日本製鉄との業務提携に基づく電気炉鋼片や電気炉熱延製品の供給による収益性の向上、安定化を図る。
  • 電気炉鋼材の適用拡大を推進し、製品開発などにより製品ラインアップを拡充するなど、新たな顧客価値を創出。グリーン鋼材への取り組みも検討。加工戦略を一層強化し、付加価値を向上させた製品ポートフォリオを改革。
  • 新電気炉稼働までは、既設電気炉で月間5万トンの生産体制を構築。電気炉鋼比率を高め、電気炉鋼の拡販に注力。
重点方針 3
事業連携の強化
  • 日本製鉄株式会社との協議により両社の業務提携の実現に取り組む。
  • 中部鋼鈑との業務提携契約に基づき、同社からのスラブ供給や同社への厚板生産委託などを推進。
  • 加工戦略推進のため、取引先との加工受委託や製品開発に関する連携も検討。
重点方針 4
新電気炉稼働に向けた
体制づくり
  • 新電気炉は船町工場構内の高炉・コークス跡地に設置。下工程の熱延工場加熱炉に近接でき、構内物流の整流化や電気炉鋼片の熱延工場加熱炉への直送によるコスト改善も見込まれる。安全かつ効率的な業務運営にも取り組む。
  • 新電気炉生産量は120万トン/年、既設電気炉の2倍以上を想定。課題となる鉄スクラップの調達は、当社主要拠点の岸壁を活用した海上輸送や新電気炉による加工スクラップ使用比率低減などの対策を講じる。
重点方針 5
経営基盤の強化
  • 労働生産性向上のため、DXによる業務効率化を推進。生産情報の可視化・リアルタイム共有、サプライチェーン情報の可視化や経営管理の高度化など付加価値の高い業務へのシフトを進める。
  • 人的資本経営への取り組みとして、将来人事戦略を具現化し、優秀な人材獲得や離職率の低減、人材育成の仕組みを再構築。DE&Iを推進し、従業員のモチベーションややりがいを高める職場環境づくりを目指す。